結局モナリザのモデルは誰なのか
レオナルドダビンチといえば、やっぱり外せない、モナリザ。実は今まで、いくらスフマートだとか空気遠近法だとか勉強しても、そこまで深い感動が自分の中で湧いてこなかったのですが、「メディチ家の紋章」を読んでからもう一度まじまじと見ると、今までになかった感動が湧いてきました。
モナリザのモデルは、流産して失意のリサ夫人(が描いている途中で妊娠した)とも、レオナルドの男性の愛人だった工房の助手のサライだとも(モナリザの瞳の中に、サライのSとレオナルドのLの文字があるとか)レオナルドの母親だったとも、自分の女装した姿だったとも言われているし、一方では、同棲愛者というのがカモフラージュで、バレたら死刑になるくらいの、身分の高い婦人と禁断愛を数年間していたとも言われています。
ただ、この小説の中では、流産して失意のリサ夫人を励ますために旦那さんから依頼を受けて書き始めたという設定で書かれ、ショックから部屋の外に出られない夫人のために部屋にレオナルドが通って書いていたそうです。そう思うと、モナリザ自体は椅子に腰掛けているのに、背景は外の風景になっていることに対しても想像が膨らみます…。一方でレオナルドの方も、ちょうどアンギアーリの戦いの壁画の乾燥方法に失敗し、壁画が台無しになってしまうという出来事の最中で、この時のレオナルドにとっても、飾らず、しかし聡明でウィットに富んだリサ夫人と過ごす時間が癒しであったのではないかとも思えます。
モナリザの絵の分析では、妊婦特有のむくみなどが見られるそうですが、物語の中では、失意のリサ夫人を長い歳月をかけて描いているうちに、リサ夫人は、再び命を授かり、悲しみから幸福へと雰囲気が変わっていったみたいです。
そう思ってあの表情を思い返すと、笑っているような、泣いているような、なんとも言えない表情ですよね。
レオナルド自身はこの作品に深い思い入れがあったのか、生涯この絵を自分の近くに置いていたそうです。だからひょっとしたらその後サライや自分や母親をモデルに手を加えたりしてたりして…。
そしてこの本の中の書き方だと、
え!!まさか、まさかと思うけどモナリザを妊娠させたのは……本当に旦那さん?と思ってしまう感じで書かれていておもしろいです。謎が多すぎですね。
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